
"7回の接触"が鍵。記憶に残る広告設計とは?
通勤途中に何度も目にするポスターや、出張のたびに空港で流れている同じブランドの映像広告。
「またこの広告か」と思いながらも、気づけばその商品名を覚えていた――そんな経験はありませんか?
実は、この「繰り返し見る・聞く」という現象こそが、人の記憶や購買行動に深く関係しています。 心理学の観点からも、人が情報を「記憶し、行動に移す」ためには、一定の反復接触が不可欠だとされています。 一度見ただけの広告は記憶の片隅にも残らないことが多いですが、短期間のうちに何度も同じ情報に触れると、脳が「これは重要な情報だ」と判断し、記憶に定着しやすくなるのです。
この“繰り返し接触”の重要性を体系的にまとめたのが「セブンヒッツ理論」。 今回は、この理論をもとに、広告の記憶効果を最大化するマーケティング設計と、空港デジタルサイネージ「Airport Dynamicl Ad Vision(以下、ADAV)」が担う役割についてご紹介します。
セブンヒッツ理論とは?
セブンヒッツ理論とは、「人は同じ情報に7回程度接触すると、その情報を認知・理解し、購買行動へつながる可能性が高まる」という理論です。
米国の広告心理学から生まれたこの理論は、記憶形成のプロセスをマーケティングに落とし込み、商品・サービスの効果的な訴求方法を体系化したものといえます。
広告効果に関する研究によると、接触回数が3回を超えるとブランドの印象形成が進み(スリーヒッツ理論)、5〜7回程度の接触で購買や行動に結びつく確率が最大化されると報告されています。(*1)つまり、単発の広告では記憶に残りにくく、戦略的な「接触設計」が重要になるのです。

(*1)画像およびデータ引⽤元︓MarkeZine 「⼼理学を融合することで最適なWebマーケティングを導きだす」 https ://markezine.jp/article/detail/5892
※MarkeZine︓翔泳社が運営するマーケター向け専⾨メディア。MarkeZineはデジタルを中⼼とした広告・マーケティングに関する情報を多⾓的な視点で毎⽇提供します。
ファネルごとに変わる最適な広告設計
マーケティング活動では、顧客が商品を「知る」→「興味を持つ」→「比較する」→「購入する」という流れを段階的に進むと考えられます。
この一連の流れを「マーケティングファネル」と呼び、それぞれの段階に適した広告手法や指標(KPI)を設定することが、効果的な施策設計の鍵になります。

① 認知段階
まずはブランドや商品を「知ってもらう」ことが目的です。 テレビ広告、交通広告(弊社ADAVもこの領域)、ディスプレイ広告(GDN・YDN)、SNSリーチ広告、タイアップ記事広告などが代表的な手法です。 この段階では、インプレッション数(広告が表示された回数)やリーチ数(広告を見た人数)が主要KPIとなります。 また、広告接触後にどれだけブランド認知や好感度が向上したかを測定するブランドリフト調査も有効です。
② 興味・関心段階
次に、商品やサービスに「好意」「関心」を持ってもらうフェーズです。 InstagramやTikTokなどの動画広告、ネイティブ広告、リスティング広告などを組み合わせ、ユーザーの共感や感情を動かすことが重要です。 この段階のKPIはクリック率やサイト滞在時間、エンゲージメント率(いいね・シェア・コメント)など。広告内容が「自分ごと化」されているかを確認します。
③ 比較・検討段階
ここでは、ユーザーが「購入したい」と思う理由を与えることが目的です。 リターゲティング広告や口コミサイトでの露出、LINE広告などが有効で、すでに興味を持ったユーザーに「再接触」する設計がカギとなります。 資料請求やカート追加率、再訪問率などの中間CV(コンバージョン)指標を重視します。
④ 購入段階
最終的に購買や申込みといった行動へ導くフェーズです。 ECサイトのリスティング広告、クーポン付き広告、メールDMなどが中心。ここではCV率(コンバージョン率)やCPA(顧客獲得単価)、ROAS(広告費用対効果)などが最終成果の判断材料となります。
空港サイネージ「ADAV」が担う“ファネルの起点”
こうしたマーケティングファネルの中で、ADAVは特に認知・興味喚起の段階において大きな役割を果たします。空港という非日常の空間では、旅行や出張といったポジティブな体験の前後に広告接触が生まれます。この特別な心理状態の中での広告体験は、他の交通広告よりも記憶に残りやすく、ブランドイメージを強く印象づけることができます。ビジネス層からファミリー層、インバウンド旅行者まで、多様なターゲットに繰り返し接触することが可能です。まさに「セブンヒッツ理論」における“効率的な反復接触”の実現いたします。
羽田空港第二ターミナルにある弊社ADAVの設置動線。空港利用者に対して、計12台の縦型サイネージで複数回の接触を図ります

新千歳空港にある弊社ADAVの設置場所。計12台の縦型サイネージで複数回の接触を図ります。
椅子に座って搭乗を待つ空港利用者に対して、ゆっくりと繰り返しご覧いただけます。
記憶に残る体験をデザインする
情報があふれる現代では、ただ目立つだけの広告はすぐに埋もれてしまいます。だからこそ重要なのは、「どのように繰り返し触れさせるか」、そして「どんな心理状態で接触するか」を丁寧に設計することです。セブンヒッツ理論の視点から見ると、ADAVのような非日常空間での反復露出は、ユーザーの記憶と感情の両方に訴えかける効果的なアプローチといえます。広告を単なる掲出ではなく“記憶に残る体験”としてデザインすることで、ブランドの認知から購買行動までを一貫して支えるマーケティング施策を実現いたします。
空港という特別な舞台で、貴社ブランドの価値を最大化してみませんか?プロモーションをご検討の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
目的に応じて最適なプランをご提案いたします。
今回の記事は以上です。今後も皆様のマーケティング活動にとってお役に立つ情報提供して参りますのでご期待ください!
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